特効薬のない日々に

息子が小学校1年生の5月に鎖骨を骨折しました。


サッカーの練習中の転倒でした。


サッカーが好きでサッカー楽しくてがむしゃらだった息子。


全治1ヶ月半。入学間もない息子の大好きなランドセル、体育、外遊び、プール、そしてサッカー。出来ない、してはいけない事が多く、息子は涙を流す事が多くなりました。


悲しい、辛い、寂しい、苦しい、痛い、息子にはどの特効薬もありませんでした。




話を聞いて、聞いて、聞いて。笑いながらご飯を食べて、風呂に入る。明日は今日より治ってる。心も体も。息子に言い聞かせるように、自分にも言い聞かせ眠る毎日。






1ヶ月半後、動いていい許可がおり、息子から先生にたくさんの質問が出ました。


『うんていはしていいですか?』
『なわとびは?』
『ランドセルは?』
『プールは?』
・・・・・・・・・
先生は一つずつ丁寧に答えてくださいました。
最後に先生は


『サッカーもいいよ』


と言ってくれましたが、息子は返事をしませんでした。


『サッカーもしていいって言われたね。  よかったねー。』


と私が言っても返事はない。


次の日から、息子はランドセルを背負い学校へ行く。
戻った当たり前の日々の、何もかもが楽しくて、以前にも増してわんぱくな息子になりました。


しかしサッカーだけはしようとしない。


『サッカーはじめようか?』
と聞いても
『今はいいかな・・・・・。』


とうつむく。


サッカーをしようとボールを蹴ると、息子の腹に当たった。息子は『痛いからやめて』と泣いた。




息子は夏休みに入ってもサッカーが出来なかった。




8月、祖父母がJリーグを見に行きお土産にユニフォームを買ってきました。その日の夜、息子はユニフォームを着て寝ました。次の日も次の日も、息子は1枚のユニフォームを毎日毎日着ていました。


夏休みの終わり、息子が家の中でボールを蹴りだしました。家の中では足りなくなり、公園で蹴るようになり9月。サッカークラブに戻りたいと言いました。




グランドに走りだした息子を見て私は涙が出ました。






私はいつも結果をすぐに求めてしまう。
特効薬のない毎日に焦ってしまう。


だからこそ、ブレない母親になりたくて、自分の軸をしっかりとしたものにしたくて学んでいます。




まだまだ始まったばかりの母親業。マザーズコーチで強みを活かした子育てを。


怒りのコントロールにはアンガーマネジメントを。

今年6年生になる息子、あの日以来サッカー漬けの毎日です。

2022/1/21